五本指シューズを使い始めて 5
一時の不摂生による体重増加はもとに戻り、出ていた腹を鏡の前でキュッと引き締めたとき、下半身が引き締まる感覚を得た。引き締めたまま腰を左右にねじる。うん、いい感じだ。
歩きながら、また腹を締めてみる。かかとで地面に付く感じが繊細になる。もっと深くかかとで地面につけると思った。この靴を履き始めた当初かかとを地面に強く付くことができず、つま先の感覚がついていったが、今になってかかとを付く感覚が芽生えてくるとは。
前に伸ばした脚をおろす動きを制御するには、どうしても腹筋の力が要る。腹筋がゆるんでいたら、かかとはブレーキ無くダンと地面に落ちる。それであっても人は問題なく歩くことができるところが面白い。
私がなんのために五本指シューズを履き、こうして脚を観察して歩いているのか。ある意味それは鍛錬である。ぱっと思いついた時にサッと動けること。なめらかに人混みを縫って歩けること。静かに段差を越えること。つまずいたり滑ったり踏んずけたりしても転ばないこと。そういう状態を求めている。
そしてまた私がなぜ五本指シューズを履き、こうしてブログに連載しているのか。それは少しの承認欲求である。ただ少しでもこの器具が一般に浸透すれば嬉しいという狙いもある。人がもっと覚醒して明確に行動していけるように。
さらになぜ五本指シューズか。一つのけじめでもある。始めたことを愚直に続けていくと、いずれ何が起こるのかを確かめるため。わざわざウォーキングを勉強したりしない、いやむしろわざとそれをしないで純度の高い五本指シューズの結果をこしとりたい。
さてさてこれからどうなることか。